Webデザイナーとして一番最初の会社に就職したとき、よく先輩から「インプットをしろ」と言われた。
Webデザインのブックマークサイトを見たり、Dribbbleを見たり(当時はまだBehanceやPinterestは全然流行ってなかった)するということ。Webに限らずデザイナーなら誰でも一度は言われることだと思うけど、最初はなかなか大変で、苦痛だった。

僕は学生時代から自分のサイトを作ったりはしていたけど、業務は未経験だったので、最初はとにかく仕事をこなすのに必死だった。その時にいただいたフィードバックは今でも自分の中に大切なものとしてしまわれているけど、まぁそれは置いといて。
ただでさえ仕事は未経験のことばかりで大変なのに、それに加えてインプットをするなんて、時間や脳のリソースがない感じ。あと、インプットをしろと言われても、一体どうインプットすればいいんだ?と悩んでいた記憶がある。

インプットってどうやってすればいいんですか、と先輩に聞いた記憶がある(いつも何かあるとすぐ質問をしてたので、ウザがられていたかも)。その時に教えてもらったのは、ブックマークサイトを巡回して、いい感じのサイトがあればスクリーンショットを撮り、Evernoteに保存しておくという手法。タグ付けもしておけば見返す時に便利だよ、と教えてもらった。
ただURLを保存するのではなくスクリーンショットを保存するのは、Webサイトはよくリンク切れになるので、せっかく参考になるような素敵なデザインのサイトが二度と見れなくなるのはもったいないから、という理由。
そしてこれはまた別の先輩に教えてもらったことだけど、スクリーンショットを撮るときは、(余裕があれば)トップページだけでなく下層ページも保存しておくといい。トップページはユーザーに印象を与えるためのものが多いけど、下層ページは情報を整理して伝えるためにあるから、情報設計の参考になる、という理由とのことだった。

ということでそれを真似して僕もサイトのスクリーンショットを撮るようになった。
誰かのブログで読んだ記憶があるけど、サイトがなぜそのデザインにしているかということや、デザインについての考察をメモしておくと良い、と書かれていたので、スクリーンショットに加えてメモも書くことにした。
会社は10時始業だったので、業務に余裕があるときはブックマークサイトを巡回して、スクリーンショットを撮り、Evernoteに貼り付けて、メモを書く、ということをやるようにした。

上にも書いたように、そのインプットのフローは最初は結構しんどくて、なかなか毎日はできなかったように思う。ただ、それでも時間があるときにコツコツとインプットしていると、その内あまり大変だと思わなくなってきた。
メモについても、最初はまったく書くことが思いつかなかったけど、なんとなく思ったことを打ち込んでいると、その内わりとスラスラ書けるようになってきた。というか、サイトを見ると、そのデザインについて感じたことを頭の中で言語化できるようになった。

そうしたインプットにだんだん慣れてくると、次はブックマークサイトを見ているときではなく、普段の生活の中でも自然にインプットができるようになってきた。
電車の中吊り広告や店の看板をなんとなく見て、「こことここのインデントが揃っているな」「こういう配色にすると綺麗な色遣いに見えるのか」「このポスターはなぜカッコいいんだろう」とかを思えるようになった。以前は街中の広告など、ただ眺めているだけで何も考えていなかったし、「インプットをする」という慣れないことをして最初はストレスが溜まっていたけど、だんだんと苦に感じなくなり、いつの間にか世の中にあるデザインを眺めて考えることが自分の中で自然なことになった。

つまりはインプットをしようね、という話だった。
最近はブックマークサイトを眺め、サイトに飛び、デザインを眺め、頭の中で考察して終わり、ということが多くなってしまい、反省している。言い訳ではないけど、インプットを始めた頃は考察の言語化ができなかったけど、今は以前よりはそれができるようになった。それを自分の中の引き出しにしまえている感覚があるので、まぁそこまで律儀に保存しなくてもいいか……、という気持ちになってしまっている。もちろんやるに越したことはないので、この文章を書いたことをきっかけに、また初心に戻ってインプットを習慣にしていければいいなと思ってる。

よく見ているブックマークサイト

毎日全部見てるわけではないけど(めちゃくちゃ暇なら見ます)、参考までに僕がよく見ているブックマークサイトをリストアップした。